北広島市役所福祉課とのヒアリング出席

きらりんです。
初雪が降りました。
みな様、おかわりはありませんでしょうか。
11月3日に企画しておりました年内最後のイベントを、
早い時期に無期限延期としたことは、英断だったと思わせる程の
感染拡大となっております。
人と人がふれあえない、集えないという、
なんて心を寂しくさせるウイルスなんでしょうか・・・
さて、去る10月27日(火曜)北広島市役所にて、福祉課より当会に声掛けされていた、ヒアリングのご報告をいたします。
北広島市の「障がい福祉支援計画 【令和3年度~令和5年度】策定に関わる基本的事項について」というテーマです。
当事者の声を大切にしたいという目的で、視覚障害者が代表の
当会にも声がかかった次第です。
当会からは、会長、副会長1名、事務局長の計3名が出席いたしました。
福祉課の説明によると、国の福祉の方向は、障害者も高齢者も施設入居ではなく在宅とし、
地域で自立して暮らす社会を目指しているとのことでした。
地域で安心してくらすことは可能なのでしょうか。
北広島市の福祉課では3年ごとに、障害当事者および、無作為で選出した市民に福祉に関するアンケートを実施しております。(市のホームページに掲載)
市は今年実施したアンケートで、障害者にとって暮らしやすさの指標となる「差別」について、「障害者差別解消法を知っているか」という項目を設定しました。
結果は「知らない。聞いたこともない」という回答が7割近くあり,福祉課も驚いたようです。
実はこの法律に関して、当事者自身も知らない事実が、すでに当事者団体のアンケートの結果で報告されていました。
障害者差別解消法をざっくり申しますと、
障害者が社会参加する環境において,不便なことや大変なことには、配慮をしてくださいという「合理的配慮」の実施を
公の機関は義務とし、その他は努力義務とされている法律なんです。
例えば移動の介助、レストランでのメニューの読み上げ、買い物時の商品の説明などでしょうか。
もちろん公の機関以外は努力義務なので,当事者の思い通りとはなりませんが、少なくとも私が体験している限りでは、
9割近く配慮していただいていると思います。
配慮の努力をする機関として、当会のような、障害当事者を対象とするボランティア団体も含まれるのですよ。
7割近くの市民が知らない法律をどう理解してもらい、生かしてもらうか。
差別解消法の内容を知ってもらうだけではなく、障害があろうがなかろうが、同じひとりの人間であることを伝える必要もあると考えます。
そしてこの伝達は、障害当事者本人でなければ説得力が弱いとも思います。
一方障害当事者は、自分のことなので、障害に関する情報には敏感となること。
さらに社会に対し、「どうせ」とすぐにあきらめずに、理解してもらう努力も必要と思いますね。
なぜなら障害の不便さはひとりひとり違い、自ら発信しない限り、社会は理解できないのが当然と考えるからです。
共に生きる社会は、当事者に耳を傾け、当事者もきちんと伝える事が出来て成り立つように思います。
アンケートやヒヤリングを実施する北広島の福祉課は、とても前向きと感じました。
具体的に困っていることとして、副会長のチコちゃんからは、点字ブロックが少なく、自立して歩きたくても困難であることを。
事務局長のつよしくんからは、自身が大学教員であることの経験から、北広島市に唯一ある大学の福祉学科と市が連携すると良いことを。
そして会長の私からは、障害者の社会的自立は経済的自立が必須であり、特に視覚障害者の就業先を増やすことに、協力してもらいたいことをお伝えしました。
今回、互いを理解しながら、ある程度本音で話し合いができたことは、大変有意義だったと思います。
人口6万弱の小さな街だからこそできることを、安心してくらせる街作りを、今後も共に探っていけたらと願っております。
以上です。