一般社団法人 北海道視覚障害者福祉連合会(道視連)発行 道視連新聞7月号に「めねっと北広島」が掲載されました。

当会は道視連に加入はしていません。

それでもかまわない。
多くの会員に、道内で頑張っている団体の情報を
届けたい、というお誘いで掲載にいたりました。

メールアンケート形式で取材を受けて会長が回答。
1面を埋め尽くすほどの量を掲載していただきました。

この新聞は墨字版のほかに音訳版も配布されます。

担当者からは、発行後、読者から高評価の感想が寄せられていると、
うれしいメールをいただきました。

お役に立ててなによりです。

写真は一枚
墨字の道視連新聞


Q1団体設立 のことなど、エピソードがありましたら教えてください。

A1
私は看護師でした。
37才で網膜色素変性症の診断をうけてからも、進行がかなりゆっくりでしたので、
印刷物の字が見えなくなるまでの60歳になるまで務め ました。

その後、急激に症状が進み、白杖を使うほどになりました。
全く意識していなかった視覚障害の世界に入り、とても違和感を覚えたのです。
障害者は自分たちのことはわかってもらえないと言い、健常者はどう手を貸していいか
わからないと言うのです。

どうして互いに相手の気持ちを聞かないのかと思ってしまいましたが、
社会における障害者に対する意識の問題と、障害者自身も長い差別の歴史の中で、
今も遠慮がちに生きているのではないかと考えました。
もっと外に出て、社会と接することで刺激をうけ、楽しいことを積み重ねて
素敵な人生を送りたいというのが最初の強い思いでした。

障害者に対する人権や法律は少しずつ変わってきていますが、
実際にはなかなか浸透していないのではないか。
障害を知って、関わって、慣れてもらう。
これが社会に必要なことではないかと考えました。

こんな話をいつもしていたら、賛同してくださる方たちが集まってきて、
「めねっと北広島」を立ち上げること になりました。

Q2団体の概要を教えてください。

A2
めねっと北広島の柱は2つあります。「障害があってもなくても、
命においては平等であり、一人の人として尊重されるものである」ということ。
そして楽しみの場になるということです。

設立は2019年4月で当時会員数は7人(うち視覚障害者4人)でした。
現在は23人(うち視覚障害者9人)多くは社会人です。
会員は障害のあるなしや地域を問わずにしていますが、拠点は私が住んでいる北広島市。
会費は1000円です。

Q3どのような活動を行っていますか?

A3
楽しみとなる場を目指しているので、参加したい時に参加する会です。
しなければならない活動にすると、集まることに義務感がうまれ、
かえって億劫になるので、定例会にはしていません。

集合活動は行ってみたいところを会員から募ります。
準備はかなり慎重に、事前に役員で時間をかけて検証します。
昨年は空知酒蔵めぐりや中途障害の白杖訓練、競馬場でピクニックなどを
実施しました。

会員が自由に提案できる環境を大切にして、やりたいことを無理のない範囲で
実行しています。
会員以外でも誰でも参加可能にしています。
また、他の団体や仕事で活躍している方も多く、情報交換の場にもなっています。

Q4情報発信の内容や方法について教えてください。

A4
情報発信活動はFacebook、ホームページ、年1回発行のめねっと新聞です。
ホームページは、視覚障害用音声ソフトが無くても、音声訳になるようにしました。
新聞はロービジョン用に大きなフォントで白黒反転しました。
また、めねっとのロゴが見えない視覚障害者向けに、オリジナル曲を作り
印象付けをしています。
役員会や会員連絡は、ほとんどメールやSNSで終わらせています。

Q5印象に残っている活動、エピソードなどはありますか?

A5
バスツアー企画時に北広島市の福祉バスを利用することになりました。
しかし、乗車の人数規定があり16人以上集まらないと中止と案内しました。
当初は会員数が10人もいなく、まして全員が都合が付くとは限りません。
ですがふたを開けてみると、友人家族の参加や、別の障害(ろう、精神)
の9人の方の参加もあり、総勢22人で開催することができました。

いつも感謝している母に楽しい思い出をプレゼントできた。
違う障害があるけど、見えることで役に立つならまた参加したい。
などのうれしい反響がありました。
バスガイドは全盲の男性。大いにわかせてくれました。
このイベントで会員も増えました。

Q6今後どのような活動を続けていきたいですか?

A6
楽しみとなる場は変えずに、やはりバスツアーがメインになるでしょう。
とにかく参加者が楽しむことが一番です。
そこにはやってあげる、してもらう関係はありません。

また個人的には。活動を通じて講話の講師に呼ばれるようになりました。
北広島市福祉課のバックアップが大きく、市の広報誌の掲載と、
地域FMの出演予定もあり、様々な方に活動について知ってもらう機会をいただいています。

新型コロナウイルス禍で生活の変化を受け入れなければなりません。
ソーシャルディスタンスをとるために、人と人は離れることが常識になっています。
寂しいですね。

マスク越しではありますが、笑顔を忘れずに生きていきたいと考えています。

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